標準数

標準数

標準数について

標準数とは設計または規格において、数値の厳選および統一を目的に定められたものです。 数値の選択はそれぞれ技術的な根拠があり無駄を省くようにすることが望ましいです。 さらに、工業上で用いられるものには合理的かつ包括な段階を与え、実用する際に便利な数系列に整理されています。

従って、設計や標準化を行う際には標準数より選ぶことが JIS Z 8601 に規程されています。 また、単一の数値を定める場合にも標準数を用いることが望ましいです。

基本数列の標準数は一定の公比をもつ等比数列になっています。 例えば、R5 の数列は 1.00, 1.60, 2.50, 4.00, 6.30 となり、約 1.6 の公比をもつ等比数列です。 つまり、標準数は十進法に従い、1 から 10 までの間が等比級数的段階になるように区分されています。

また、標準数は自然数 1 から 10 において 7 以外が含まれています。 そして、それらの乗数も標準数に含まれるようになっています。

標準数の用語

基本数列

標準数表に示される R5, R10, R20, R40 数列

特別数列

公比 $\sqrt[80]{10}$ とする等比数列、R80 と表す

理論値

公比 $\sqrt[5]{10}, \sqrt[10]{10}, \sqrt[20]{10}, \sqrt[40]{10}, \sqrt[80]{10}$ である等比数列の各項の値。$10^{\pm n}$ 倍を含む

計算値

理論値を有効数字 5 桁に丸めた数値

誘導数列

ある数列のある数値から始めて、二つ目、三つ目 …​ P 個目ごとに数値を取り並べた数列
例えば、カメラの絞り目盛は 1.4, 2.0, 2.8, 4, 5, 6 …​ と続きますが、これは R20 数列で 1.4 から始めたピッチ数 3 の誘導数列です。 R20/3 のように、もとの数列記号 / ピッチ数で表すことができます。

Table 1. 主な誘導数列
系列の種類記号公比増大の割合 (%)

誘導数列

$R 5/3$

4

300

誘導数列

$R 5/2$

2.5

150

誘導数列

$R 10/3$

2

100

基本数列

$R 5$

1.6

60

誘導数列

$R 20/3$

$1.4 \approx \sqrt {2}$

40

基本数列

$R 10$

1.25

25

誘導数列

$R 40/3$

1.18

18

基本数列

$R 20$

1.12

12

誘導数列

$R 80/3$

1.09

9

基本数列

$R 40$

1.06

6

変位数列

増加率は一つの数列、例えば R10 と等しくしたいが、数値は他の数列、例えば R40 にしか含まれていないものをふくめたいという場合には、R40/4 という誘導数列を作れば解決できます。 これを変位数列と言います。

配列番号

R40 数列は次のように表すことができます。

$(\sqrt[40]{10})^0 = 1$

$(\sqrt[40]{10})^1 = 1.06$

$(\sqrt[40]{10})^2 = 1.12$

…​

$(\sqrt[40]{10})^{40} = 10$

上記の式について、対数をとると、次のようになります。

$\log\sqrt[40]{10} \times 1 = 0$

$\log\sqrt[40]{10} \times 1.06 = 1$

$\log\sqrt[40]{10} \times 1.12 = 2$

…​

$\log\sqrt[40]{10} \times 10 = 40$

R40 数列の $\sqrt[10]{10}$ を底とした対数は 0 から 40までの数で表されます。 この対数の値を配列番号といいます。 要するに、標準数の表に上から順に番号をつけた数と同様です。